FT(フリースロー)とは
FTM,FTA,FT%を解説スタッツ用語集

FT(フリースロー)とは FTM,FTA,FT%を解説

バスケットボールは、シュートやドリブルなどの基本技術だけでなく、ファウルやヴァイオレイションなどのルールも理解しておく必要があります。その中でも、フリースローは、得点機会やゲーム展開に大きな影響を与える重要な要素です。この記事では、NBA観戦に興味がある読者に向けて、フリースローとは何か、その意義と重要性について紹介します。また、フリースローに関する統計指標であるFTM,FTA,FT%とは何か、その定義と計算方法について説明します。さらに、フリースローの成功率が高い選手やチームの特徴やメリットについても触れます。

公開日:2023-04-03

フリースローとは


フリースローとは、一方のチームがファウルやヴァイオレイションを犯した場合に、相手チームに与えられる得点機会のことである 。ファウルとは、相手チームのプレーヤーに対して不正な接触をしたり、反則的な行為をしたりすることです。ヴァイオレイションとは、バスケットボールのルールに反する行為です。例えば、ドリブルを止めた後に再びドリブルすることや、3秒ルールや24秒ルールなどの時間制限を超えることなどがヴァイオレイションにあたります。

フリースローは、フリースローラインからバスケットに向かってボールを投げるシュートであり、防御されることはありません 。フリースローラインは、バックボードから4.6m、ゴールリムの中心から4.225mの位置にあります。フリースローをするプレーヤー(以下、スロワー)は、審判からボールを渡された後、一定の時間内にスローしなければなりません。FIBAでは5秒以内、NBAでは10秒以内です。スロワーは接地していなければならず、ボールがリングに触れるまでスロー位置を離れることはできません。最終投はエアボール(空振り)にしてはなりません。

フリースローの投数は、ファウルやヴァイオレイションの種類や状況によって異なりますが、1投から3投までの間で決まります 。一般的には以下のような場合があります。

  • • シューティングファウルがコールされた場合は、ショットが成功したか失敗したかによって1投から3投まで変わります。シューティングファウルとは、シュートをしようとしているプレーヤーやシュート中のプレーヤーに対してファウルをした場合です。
  • • ショットが成功した場合は、1投のフリースローが与えられます。これをアンドワンと呼びます。ショットが失敗した場合は、ショットの種類に応じて2投または3投のフリースローが与えられます。つまり、2ポイントショットの場合は2投、3ポイントショットの場合は3投です。
  • • フレグラントファウルやアンスポーツマンライクファウルがコールされた場合は、2投から3投まで変わります。フレグラントファウルとは、暴力的な行為や危険な行為をした場合です。アンスポーツマンライクファウルとは、プレーに関係ない行為や故意の行為をした場合です。シューティングファウルでない場合やツーポイントショットの場合は2投、スリーポイントショットの場合は3投です。また、成功失敗に関わらず、スロワー側が攻撃権を維持したままで再開します。
  • • チームファウルが各ピリオドで規定数が蓄積した以降で、チームがボールをコントロールしていない時にパーソナルファウルがコールされた場合は、2投です。チームファウルとは、チーム全体で犯したファウルの回数です。FIBAでは各ピリオドで4回目以降、NBAでは各クォーターで5回目以降が規定数です。
  • • テクニカルファールやテクニカルファールに相当するヴァイオレイションがコールされた場合は、通常1投です。テクニカルファールとは、プレーに関係ない反則や不正行為をした場合です。例えば、審判への抗議や暴言、不正なユニフォームや装備などが該当します。テクニカルファールに相当するヴァイオレイションとは、プレーに関係ないルール違反をした場合です。例えば、遅延行為や不正なスクリーンなどが該当します。また、成功失敗に関わらず、スロワー側が攻撃権を維持したままで再開します。

フリースロー1投がゴールすれば1得点が与えられます 。フリースローはバスケットボールの得点方法の一つであり、ゲーム中に多くの得点差を生むことがあります。特にゲーム終盤においては、フリースローの成功率が勝敗を分けることも少なくありません。

FTM,FTA,FT%とは


FTM,FTA,FT%とは、フリースローに関する統計指標であり、それぞれ成功数、試投数、成功率を表します 。これらの指標は、個々のプレーヤーやチームのフリースロー能力や特徴を分析するために用いられます。

  • • FTMとはFree Throw Madeの略で、フリースロー成功数を表します。FTMは、プレーヤーやチームがフリースローで得た得点を示す指標です。FTMが多いほど、フリースローでの得点力が高いと言えます。
  • • FTAとはFree Throw Attemptedの略で、フリースロー試投数を表します。FTAは、プレーヤーやチームがフリースローの機会を得た回数を示す指標です。FTAが多いほど、ファウルを誘発したり、ファウルを受けたりする能力が高いと言えます。
  • • FT%とはFree Throw Percentageの略で、フリースロー成功率を表します。FT%は、FTMをFTAで割って求められる指標です。FT%は、プレーヤーやチームのフリースローの精度や安定性を示す指標です。FT%が高いほど、フリースローでの確実性が高いと言えます。

例えば、10回のフリースロー試投中に8回成功した場合、FTMは8、FTAは10、FT%は0.8(80%)となります。この場合、10点中8点をフリースローで得ており、フリースローの得点力や精度が高いと言えます。

フリースローの成功率が高い選手やチームの特徴とメリット


フリースローの成功率が高い選手やチームは、以下のような特徴やメリットを持ちます。

シュート技術が高く、精神的な集中力も強い

フリースローは、シュートフォームやリズムなどの技術的な要素だけでなく、プレッシャーや緊張などの精神的な要素も影響します。そのため、フリースローの成功率が高い選手やチームは、シュート技術が高く、精神的な集中力も強いと言えます。

シュート技術や集中力は、練習量やルーティンなどによって向上させることができます。反復練習することでシュートフォームやリズムを身につけることができます。また、スロー前に同じ動作や呼吸を行うことで集中力を高めることができます。

シュート技術や集中力が高い選手やチームは、フィールドゴールや3ポイントシュートでも高い成功率を示すことが多く、オフェンス面で優位に立つことができます。

ゲーム中に多くの得点チャンスを得られる

フリースローの成功率が高い選手やチームは、ゲーム中に多くの得点チャンスを得られると言えます。これは、以下の二つの理由によります。

一つ目は、ファウルを誘発したり、ファウルを受けたりする能力が高いことです。FTAが多いことは、相手チームにファウルを犯させることができることを意味します。ファウルを犯されると、フリースローの機会だけでなく、ボールポゼッションや攻撃時間も得られます。また、相手チームのファウルトラブルに陥らせることもできます。ファウルトラブルとは、チームや個人が規定数以上のファウルを犯した状態のことで、その場合は、どんなファウルでもフリースローになります。これにより、相手チームのディフェンスが消極的になったり、主力選手がベンチに下がったりする可能性が高まります。

二つ目は、フリースローでの得点力が高いことです。FTMが多いことは、フリースローでの得点力が高いことを意味します。フリースローは1投1点のシュートであり、防御されることはありません。そのため、フリースローでの得点力が高い選手やチームは、ゲーム中に確実に得点を積み重ねることができます。特にゲーム終盤においては、相手チームが故意にファウルをする場合が多くなりますが、その場合でもフリースローで得点を奪うことができます。

ゲーム終盤における逆転や差し迫った展開に強い

フリースローの成功率が高い選手やチームは、ゲーム終盤における逆転や差し迫った展開に強いと言えます。これは、以下の二つの理由によります。

一つ目は、フリースローでの確実性が高いことです。FT%が高いことは、フリースローでの確実性が高いことを意味します。ゲーム終盤においては、得点差が僅差になることが多くなります。その場合、フリースローでの失敗は大きな痛手になります。しかし、フリースローでの確実性が高い選手やチームは、プレッシャーや緊張に負けずにフリースローを決めることができます。そのため、逆転や追いつきのチャンスを逃さないだけでなく、リードを守ることもできます。

二つ目は、時間を有効に使えることです。ゲーム終盤においては、時間も重要な要素になります。その場合、フリースローは時間を有効に使えるシュートです。フリースロー中は時計が止まりますし、成功すれば1点を得られます。また、失敗してもリバウンド争いやファウルなどで時間を稼ぐこともできます。

フリースローの成功率が高い選手やチームは、以下のような特徴やメリットを持つことをまとめました。

  • • シュート技術が高く、精神的な集中力も強い
  • • ゲーム中に多くの得点チャンスを得られる
  • • ゲーム終盤における逆転や差し迫った展開に強い

以上が、「FT(フリースロー)とは FTM,FTA,FT%を解説」というテーマについてわかりやすく解説した記事です。NBA観戦をする際には、ぜひこの記事を参考にしてください。

まとめ


この記事では、NBA観戦に興味がある読者に向けて、フリースローとは何か、その意義と重要性について紹介しました。また、フリースローに関する統計指標であるFTM,FTA,FT%とは何か、その定義と計算方法について説明しました。さらに、フリースローの成功率が高い選手やチームの特徴やメリットについても触れました。

フリースローとは、ファウルやヴァイオレイションに対するペナルティであり、1投1点のシュートであることをまとめました。フリースローの投数は、ファウルやヴァイオレイションの種類や状況によって異なりますが、1投から3投までの間で決まります。フリースローはバスケットボールの得点方法の一つであり、ゲーム中に多くの得点差を生むことがあります。特にゲーム終盤においては、フリースローの成功率が勝敗を分けることも少なくありません。

FTM,FTA,FT%とは、フリースローに関する統計指標であり、それぞれ成功数、試投数、成功率を表すことをまとめました。これらの指標は、個々のプレーヤーやチームのフリースロー能力や特徴を分析するために用いられます。FTMが多いほど、フリースローでの得点力が高いと言えます。FTAが多いほど、ファウルを誘発したり、ファウルを受けたりする能力が高いと言えます。FT%が高いほど、フリースローでの確実性が高いと言えます。

よくある質問


A: フリースローの投数は、ファウルやヴァイオレイションの種類や状況によって異なります。一般的には以下のような場合があります。
• シューティングファウルがコールされた場合は、ショットが成功したか失敗したかによって1投から3投まで変わります。
• フレグラントファウルやアンスポーツマンライクファウルがコールされた場合は、2投から3投まで変わります。
• チームファウルが各ピリオドで規定数が蓄積した以降で、チームがボールをコントロールしていない時にパーソナルファウルがコールされた場合は、2投です。
• テクニカルファールやテクニカルファールに相当するヴァイオレイションがコールされた場合は、通常1投です。

A: フリースローの成功率の平均は、リーグや選手によって異なりますが、一般的には70%から80%程度です。NBAでは、2020-21シーズンのフリースロー成功率の平均は77.8%でした。

A: フリースローの成功率が高い選手は、歴代ではカルヴィン・マーフィーやスティーブ・ナッシュなどが有名です。彼らはキャリア通算で90%以上のフリースロー成功率を記録しています。現役では、ステフィン・カリーやトレイ・ヤングなどが高いフリースロー成功率を誇っています。

A: フリースローの成功率を上げる方法は、以下のようなものがあります。
• 練習量を増やす。フリースローは技術と習慣の問題なので、反復練習することで安定感を高めることができます。
• ルーティンを作る。フリースロー前に同じ動作や呼吸を行うことで、集中力を高めることができます。
• 自信を持つ。フリースローは精神的な要素も大きいので、自信を持ってスローすることが重要です。自分のシュートに信頼感を持つことで、プレッシャーや緊張に負けないようにすることができます。

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